豪雨観測に新レーダー

 近づいて来る救急車のサイレン音は高く聞こえ、遠ざかる時は低く聞こえる「ドップラー効果」。気象庁は、この効果を観測に応用した「気象ドップラーレーダー」を新たに整備し、突然発生する局所的集中豪雨の観測に使う方針だ。05年度予算の概算要求に整備費約11億円を盛り込んだ。

 気象ドップラーレーダーは、大気中の雨粒に電波をぶつけ、反射してくる周波数で雨粒の動きを観測する仕組み。豪雨をもたらす積乱雲は、上昇気流の場所で発生する。雨粒の動きから周囲の風の様子を詳細に把握し、上昇気流になっている地点を割り出す。

 国内20カ所で雨雲などを観測している気象レーダーのうち、札幌市、仙台市、千葉県柏市名古屋市の4カ所をドップラーレーダーに改良する。半径約250キロをカバーし、3〜6時間先に発生する集中豪雨の予測が可能になるという。

 同庁では「豪雨災害の軽減に役立てたい」としている。 (09/05 09:27)



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