絶滅危機のDNA保存へ 英機関


 絶滅寸前の生物の遺伝子情報を網羅的に保存し、将来の研究のために残す計画を、英自然史博物館など英国の研究機関が27日発表した。箱舟に乗った動物たちが大洪水を生き延びた旧約聖書の「ノアの箱舟」伝説に倣い、「凍結箱舟計画」と名づけた。研究者が将来、絶滅種を再生する可能性も報じられている。

 計画に参加するのはロンドン動物学協会、ノッティンガム大学など。絶滅の危機にある哺乳類や爬虫類、昆虫など数千種から組織片を採取し、抽出したDNAと共に、ロンドン市内の研究室地下に零下80度で保存する。外国の研究機関とも連携し、相互にバックアップ用のDNAなど遺伝子情報を保管し、不慮の事故に備える計画だ。

 計画に加わる研究者は、気候変動や生息地の破壊などのために今後30年で哺乳類の4分の1、鳥類の10分の1が絶滅の危機にあるとして、「多くの遺伝子情報を保存する『知の銀行』づくりを目指す」と話している。

 種の保存に役立てるとともに、種が絶滅した場合にも科学者が進化史を研究できる資料を整える。BBCなどは、技術進歩や社会的な合意形成によっては、クローン技術などを使い、絶滅した種の再生を図る可能性もあると報じている。

(07/28 02:32)


ごめんよプルトのみんな

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