米の天文学者ら新説


 元祖マラソンは、今年のアテネオリンピック同様、暑い盛りの8月にあったのかもしれない。ロイター通信によると、競技の起源とされる古代ギリシャの「マラトンの戦い」が、これまで考えられていた9月12日より1カ月早い8月12月だったという新説を、米テキサス州立大学の天文学者らが米天文誌8月号に発表した。

 マラソンは、紀元前490年、マラトン平野でアテネ軍がペルシャ軍を破り、勝利を伝える伝令が約40キロ離れたアテネへ到着した直後に息絶えたという故事が起源とされる。19世紀のドイツの学者が歴史家ヘロドトスの詳細な月などの記録をもとに9月12日と計算し、定説となっていた。

 テキサス州立大のチームは、当時は夏至を年の初めとするアテネ暦と、秋分を初めとするスパルタ暦が使われていたことなどに注目。検討し直して8月説を提唱した。

 アテネの9月の最高気温は平均28.3度なのに対し、8月は31.1〜32.7度だという。アテネ軍の伝令が絶命したのは、暑さが一因だったのかもしれない。アテネオリンピックのマラソンは女子が8月22日、男子が29日に行われる。

(07/20 19:46)


「これでいいのだ」もおすすめ。

id:aogiri:20040719