近鉄社長「単体で球団経営は“無理”」
近畿日本鉄道の山口社長は、報道陣の質問に淡々と答えた。
−宮内オーナーと話を始めたのはいつか。
「そういう意向の話があったのは4月後半。球団経営がお互い苦しいから一度話し合おうじゃないかと。ゴールデンウイーク明けにお会いし、両チームを一本化していく方向で合意した」
−近鉄単体での経営はもう不可能なのか。
「鉄道という公益事業に携わる以上、回収の見込みのない経営資金を野球に続けて投入していくのは会社の性格上、無理だと長年考えてきた」
−合併で合意なのか。
「合併に向けて話し合いを進めることで合意した段階。球場やその他の問題はすべてこれから」
−合併が実現すれば、球界再編に発展していく可能性も出てくるが。
「それは野球界の問題であって私どもがコミットする問題ではない」
−命名権売却の計画は頓挫したが、今回は実現性を踏まえた決断か。
「それはまだわれわれの願望の域を出ない」
−合併のメリットは。
「選択肢として一番実現性の可能な方策を考えた。売却というのは買い手がなくては成立しないものですから」