「うそやろ」「残念だ」ファン増えると期待も

 プロ野球近鉄オリックスとの合併交渉が明らかになった13日、近鉄の本拠地・大阪では「残念」とファンが球団消滅を心配する一方で、「逆にファンが増えるかも」と合併を期待する声も上がった。

 大阪市中央区の南海なんば駅では、男性会社員(35)が「うそやろ」と驚きを隠さず「歴史ある球団が消滅するのは寂しい。5球団になってこれからどうしていくんやろう」と言葉少な。同駅では「半世紀の歴史に幕」と伝えるスポーツ紙の号外が配られ、買い物客らが熱心に見入っていた。

 コンピューター関連会社社長泉井幸夫さん(55)は「パ・リーグ日本ハムの札幌移転やプレーオフなどで面白くなると思っていただけに残念。野球を幅広く楽しむためにも、2リーグ制だけは維持してほしい」。

 また大阪市天王寺区近鉄本町駅では、会社経営矢代崇さん(52)が「合併は大反対だ。球団が減れば、それだけ野球ファンも減る」と話したのに対し、介護士近藤まりこさん(25)は「いろんな分野で合併が行われる時代で仕方ない。合併で経営基盤がしっかりしてくれば、ファンも増えるかも」と期待を寄せた。

 一方、神戸市長田区に住むオリックスファンの内装業田中雅久さん(30)は「阪神大震災の時、神戸は大阪に助けられた。今度は神戸が大阪を救い、関西の野球の活性化につなげてほしい」と歓迎した。