月の向こうに「深宇宙」港を 宇宙機構が構想


 月より遠い「深宇宙」に、宇宙観測や惑星探査などの拠点となる「深宇宙港」を造ろう――。宇宙開発の長期ビジョンを検討している宇宙航空研究開発機構の作業チームは6日、こんな構想を盛り込んだ中間報告をまとめた。数十年先をにらんだ長期計画だが、火星探査などの拠点として、月面基地の建設を掲げた米国の新戦略に対抗して、より野心的な夢を盛り込んだ。

 中間報告の構想では、地球から約150万キロ(地球−月は約38万キロ)離れ、地球・太陽からの引力と遠心力が釣り合う特殊な場所に、火星探査などの活動拠点となる深宇宙港を建設できないか探る。

 宇宙船のような構造物を浮かべ、惑星に向かう足がかりにしたり、望遠鏡を設置して観測したりできないか、具体像を検討していく。

 この場所に深宇宙港を造ると、地球の6分の1とはいえ重力のある月を起点にするより惑星に行きやすいことなどから、月面基地より効率的に惑星の探査が可能になると期待される。宇宙機構の山川宏・宇宙科学研究本部助教授は「まだ、たたき台の段階だが、日本の独自性を盛り込みたい。3月までに宇宙機構としての結論をまとめたい」と話している。

 米国のブッシュ政権は04年1月、月面基地の建設を盛り込んだ新宇宙戦略を策定した。長期滞在できる月面基地からロケットを打ち上げ、火星やさらに遠い天体への有人飛行を目指すという壮大な構想だ。 (01/07 06:15)

アストロ球団テニスの王子様

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