medicine 名大博物館が発表

 
 名古屋大博物館は15日、江戸後期の鍼灸(しんきゅう)医で11代将軍徳川家斉の侍医だった石坂宗哲(1770−1841)が作製した希少な人体血管分布図「栄衛中経図」に書かれた漢文の解読内容を発表した。

 オランダから入った血管図を漢方の「経絡」(気、血液の流れやつぼ)に見立てて説明。経絡の考え方の一部について「疑問は免れない」と中国医学に訂正を迫る内容だった。
 分析した杉山寛行名古屋大教授は「オランダから入った西洋医学をどう受容するか努力、混迷ぶりがよく現れている。当時の医学を知る貴重な資料」と評価している。
共同通信) - 10月15日20時41分更新