神宮文庫が1日から閲覧を再開 「皇太神宮儀式帳」など9点を公開

 図書整理のため2年間休庫だった伊勢市神田久志本町、神宮文庫が4月1日から、閲覧を再開する。これを記念し、同月4〜6日、同文庫閲覧室で、904年に書写されたとされる中国の字書「玉篇」(国宝)や、皇大神宮(内宮)の由緒や恒例祭祀などが33カ状にわたって書かれている「皇太神宮儀式帳」(国の重要文化財)など9点が一般公開される。

 伊勢神宮の図書館の役割を果たす同文庫は1907年、現在の伊勢市宇治館町に開設。25年に現在地に移された。蔵書は和書18万5000冊、洋書9万5000冊の計約28万冊。02年に、和書専門の第3書庫が建設されたのに伴い、約2年間かけて図書の整理を進めてきた。

 和書のほとんどは、伊勢神宮で長年にわたって保存されてきた古書や、寄贈されたものが多い。蔵書のなかには国宝1点、国の重要文化財8点、県有形文化財2点、市文化財4点があり、和書に関しては国内有数の蔵書を誇っている。

 同文庫の閲覧は、木、金、土曜の午前9時〜午後4時に限られ、他の曜日は図書の整理に充てられる。問い合わせは同文庫(0596・22・2737)まで。【沢木繁夫】