渡来系技術者の集落跡か 京都・宇治、土器など出土

 京都府宇治市宇治市街遺跡で、古墳時代中期初頭(5世紀初めごろ)の溝跡から、朝鮮半島のものとよく似た土器が大量に出土し、同市歴史資料館が10日発表した。

 溝の北側には小石が敷き詰められ、庭園の源流のような施設だった可能性もあるという。周辺は渡来系技術者の集落だったとみられ、古代日本と朝鮮半島の交流を考える手掛かりになりそうだ。

 見つかったのは高坏(たかつき)やかめ、つぼなど計約80点。うち約60点が朝鮮半島系で、表面に縄でたたいた模様がある百済系の土器が多かった。すすが残るなど実際に煮炊きをした跡があった。

 また祭祀に使ったとみられる須恵器約10点も含まれ、大庭寺遺跡(大阪府堺市)の日本最古の須恵器と似ているという。
共同通信) - 11月10日19時19分更新