medicine 糖尿病患者ら調査で判明


 糖尿病の患者や血糖値が正常より高い「予備軍」の人が、自分で血糖値を測ると数値が改善することが、国民健康保険中央会の調査・研究でわかった。糖尿病患者や予備軍は1620万人いるとみられ、自己測定が予防や改善に役立つ可能性があるという。

 インスリンを投与する必要がない比較的軽い患者と予備軍を対象に調査。患者85人と予備軍100人に週3回、自宅で血糖値を測ってもらい、自己測定しなかったグループと、2カ月後の血糖値や体重の変化を比較した。

 その結果、自己測定した患者は普段の血糖レベルを示すヘモグロビンA1cが平均で6.98%から6.65%に下がり、体重も60.6キロから58.6キロに減った。予備軍もヘモグロビンが0.17ポイント、体重が1.2キロそれぞれ減った。自己測定をしなかったグループはほとんど数値に変化がなかった。

 国保中央会は「自分で測って数値の変化を実感することで、食事に気をつけたり、運動したりするなど自然に生活習慣を意識するようになったのではないか。自己測定が予防に役立つ可能性がある」としている。厚生労働省が02年に行った調査によると、ヘモグロビンA1cが6.1%以上の有病者が約740万人、5.6〜6.1%未満の予備軍が約880万人と推定される。


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