7
5で発展が始まり6で回転したのですが、7になるとそれが「結実」。つまり実となります。つまり世界は一応6で完成しており、6は完全数だったのですが、7は神秘数というわけで一つ上のレベルへと進化した数です。要するに最初1から始まった数の旅も、物理的には3で一度完成し、4で新しい精神世界の基礎を作って、5〜6でそれも完成して、いよいよ7でその上の霊的世界へ入っていく訳です。それは1〜3を過去・4〜6を現在・7〜9を未来と考えてもいいでしょう。
ただし、7はもう向こうの世界ですから、この7はそれを理解しないものにとっては外れて6に戻りかねない要素を秘めています。たとえばギリシャ神話のプレヤデス七姉妹の一人は「消えた」という伝説があります。また各地によくある「七不思議」で実際には6つしか数えず「七番目を知ったら死ぬ」という話が付加されているものがあります。
7というと、日本史の好きな方でしたら幕末の頃尊王攘夷派の公家7人が8.18 政変で失脚して京都を逃れた「七卿落ち」を連想するところです。この時都落ちしたのは三条実美・三条西季知・四条隆謌・東久世道禧・壬生基修・錦小路頼徳・沢宣嘉の七人で彼らは翌年再起を図って蛤御門の変を起こします。
しかしこれには元ネタがあって、源頼朝の「七騎落ち」です。石橋山での戦いに破れた源頼朝主従が安房に逃げ延びた時のことですが、この時実は主従は全部で8人いたのですが、頼朝が源氏に8は不吉であるといって一人土肥実平が残されてしまいます。しかし実平は平氏方ではあっても頼朝を慕っていた和田義盛に助けられます。
七つのもの
- 七曜 日・月・火・水・木・金・土
- 虹の七色 赤、橙、黄、緑、青、藍、紫
- 春の七草 芹・薺(なずな)・御形(ごぎょう)・繁縷(はこべら)・仏の座・菘(すずな)・蘿蔔(すずしろ)
- 秋の七草 萩、尾花(薄)、葛花、撫子の花、女郎花、藤袴、朝顔(桔梗)
- 裏七草 馬の足形・狐の牡丹・瘡の王・深山黄華鬘・灯台草・次郎坊延胡索・耳形天南星
- 将棋七冠 名人、竜王、棋聖、王位、王座、棋王、王将
- 囲碁七冠 名人、本因坊、棋聖、十段、王座、天元、碁聖
- 七賢人 クレオブロス・ペリアンドロス・ピッタコス・
- 七つ道具 具足、刀、太刀、弓、矢、母衣、兜
- 七献の引出物 馬、太刀、鎧、弓と征矢、沓と行縢、鞘巻、小袖
- 七事式 花月・且座・茶かぶき・一二三・員茶・廻り炭・廻り花
- 七座 魚・米・器・塩・刀・衣・薬の専売店
- 七宝 金・銀・瑠璃・玻璃・しゃこ・瑪瑙・珊瑚
- 七情 喜・怒・哀・楽・愛・悪・欲
- 七難 火難、水難、羅刹難、刀杖難、鬼難、枷鎖難、怨賊難
- 七覚支 択法覚支、精進覚支、喜覚支、軽安覚支、捨覚支、定覚支、念覚支
- 禅の七宗 曹洞宗・雲門宗・法眼宗・臨済宗・い仰宗・楊岐宗・黄竜宗
- 七堂伽藍(1) 塔・金堂・講堂・鐘楼・経蔵・僧房・食堂
- 七堂伽藍(2) 仏殿・法堂・僧堂・庫裡・山門・東司・浴室
- 七音 唇音・舌音・牙音・歯音・喉音・半舌音・半歯音
- 七音階 ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ
- 七福神 恵比寿、大黒天、毘沙門天、弁財天、布袋、福禄寿、寿老人
- 七つの海 北太平洋・南太平洋・北大西洋・南大西洋・印度洋・北極海・南極海
- 七高山 比叡山・比良山・伊吹山・愛宕山・神峰山・金峰山・葛城山
- 京都七仏薬師 観慶寺・護国寺・広隆寺・法雲寺・延暦寺・珍重寺・平等寺
- 宍道湖七珍 こい、しらうお、えび、あまさぎ、すずき、うなぎ、しじみ
- 七味唐辛子 唐辛子・胡麻・陳皮・罌粟・菜種・麻の実・山椒
- 七種競技 100mハードル・走高跳・砲丸投・200m走・走幅飛・槍投・800m走
- 七道 西海道・南海道・山陽道・山陰道・東海道・東山道・北陸道
- 七場所 仲町・新地・石場・櫓下・裾継・佃・土橋
(江戸の岡場所の代表^^;)
- 七段の備え 先頭・先備え・脇備え・旗本・後備え・小荷駄奉行・遊軍
- 賤ヶ岳七本槍 加藤清正・福島正則・脇坂安治・加藤嘉明・平野長泰・片桐且元・糟屋武則
- 七人の侍 菊千代(三船俊郎)・勘兵衛(志村喬)・五郎兵衛(稲葉義男)
七郎次(加東大介)・勝四郎(木村功)・平八(千秋実)・久蔵(宮口精二)
- 竹下派七奉行 小渕恵三・梶山静六・奥田敬和・渡部恒三・羽田孜・橋本龍太郎・小沢一郎
- 伊豆七島 大島・利島・新島・神津島・三宅島・御蔵島・八丈島
- 関東地方 茨城・栃木・群馬・埼玉・千葉・東京・神奈川
- 近畿地方 三重・滋賀・京都・大阪・兵庫・奈良・和歌山
- 旧帝国大学 東京・京都・東北・九州・北海道・大阪・名古屋
- 北斗七星
A.天枢 貪狼 日輪菩薩
B.天旋 巨門 月輪菩薩
C.天機 禄存 光明照菩薩
D.天権 文曲 増長菩薩
E.玉衡 廉貞 依怙衆菩薩
F.開陽 武曲 地蔵菩薩
G.揺光 破軍 金剛手菩薩
- 古代七不思議
エジプト・ギザのピラミッド エフェソスのアルテミス神殿
バビロンの空中庭園 アレクサンドリアのファロス(灯台)
ロドス島(ロードス島)の太陽神ヘリオスの巨像
オリンピアのゼウス像
ハリカルナッソスのマウソロス王廟
ところで江戸時代の時刻の言い方で7つというのは午後4時頃です。これに関して次のような言葉が残っています。
七つ口 江戸城の大奥の入口で七つに閉鎖された。つまり大奥に仕える女性
たちの門限は午後4時だった訳です。
七つ坊主 午後4時頃に江戸市中を托鉢して回った芝の増上寺の僧の行列。
また日本で「七」に関連する重要なシンボルの一つとして石上神宮の神宝ともいうべき七支刀があります。先が7つに分かれているための命名です。
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